その485 びっくり敬語 2019.2.1

2019/02/01

ある会の幹事をすることになった。
予定する会場に行く機会があったので、日取りの変更を相談しようと思って、
付近にいるスタッフに声を掛けた。なるべく新人そうでない人を選んで。
彼女は丁寧に私の話を聞き、何の会合で、どのように予定が変わりそうで、とメモを取ってくれた。
一度姿を消してから再度私のところに来て、こう言った。

 

「担当の人がいらっしゃいましたので、こちらに来られます。」

 

私は「一同の者、控えよ。大岡越前の守様のお出ましである」と言われたように思った。
軽くめまいを感じたが、気を取り直し、
「少し言葉遣いがおかしいよ。担当の者がおりますので、こちらに参ります、と自分の側を下げなくてはね。」
ってこんなにちゃんと言ったかどうか覚えていないが、そういう意味のことは言った。

 

意外と新人さんだったのかもしれない。緊張すると敬語は難しくなる。
「いらしゃいませ」や「ありがとうございました」「私が承ります」などの
挨拶の練習はしていても実際の会話の敬語は難しい。

 

うちのスタッフは大丈夫だろうか。
「もうすぐ先生が来られますので」なんて言ってるような気がする。
「先生」に謙譲語を付けるのに不自然な感じがあって言いにくいかもしれない。
「医師が参りますので」あるいは普通語の「医師が来ますので」で良いと思う。
でも、「先生が来るきね」って言ってるような気もする。